深い味とバランスの良い沖縄の郷土料理
沖縄で、季節や行事、おもてなし、お祝いの席などに登場するのが「ジューシー」、炊き込みご飯です。特徴は、豚のゆで汁と昆布だしと、ひじきやニンジンなどの野菜、豚肉も一緒に炊き込むところです。
様々なうまみが重なったコクのある、奥深い味です。沖縄では、コンビニや食堂などにもあるそうです。各家庭によって独自のレシピがあるでしょうが、今回はシンプルな具材にしました。
変わったネーミングですが、その由来は、冷ご飯の活用法として生まれた「雑炊」が転じ、琉球語になったといわれています。
一緒に炊き込む食材によって呼び名が変わり、よもぎ入りはフーチバージューシー、ニラ入りはチリビラジューシー、里芋入りはチンヌクジューシーとなります。冷めてもおいしいので、多めに作るのがおすすめです。
沖縄の郷土料理「ジューシー」
作り方
【材料】(4人分)
米:2合半 薄切り豚バラ肉:130g にんじん(中):1/2本 ひじき:15g 干ししいたけ:3枚 昆布だし:1カップ 豚肉のゆで汁:1カップ ラード:大1 しょうゆ:大2 塩:小1.5 みりん・酒:各大1 こねぎ:お好みで
① 米をとぎ30分程度浸水させる。炊く30分前にはザルにあげ水気を切っておく。
②ひじきと干ししいたけを水に戻す(しいたけの戻し汁は出汁として使います)。
③豚バラ肉を2カップの水でゆでる。アクはきれいに取り除く(ゆで汁も出汁として使います)。
④にんじんと下準備した具材を5ミリ角に切る。
⑤昆布だしとしいたけの戻し汁をあわせて1カップにし、豚肉のゆで汁1カップと合わせる。
⑥炊飯器に米、調味料、ラードを入れ、だし汁加えて2合目盛りにする。
⑦⑥をひと混ぜし、具材を上にのせ、スイッチを入れる。
⑧炊き上がったら具材と米を混ぜ、小ねぎを散らす。
*今回は手軽な薄切り肉を使いましたが、ブロック肉を使うとより地元風になります。
「スポーツのひろば」2024年9月号より
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。