鶏むね肉の野菜巻き|スポーツをする人のための元気が出るごはん〈10〉

低脂肪・高たんぱくの鶏むね肉を使って

鶏むね肉は低価格ですが、その割に多くの栄養素を含んでいます。
 鶏むね肉のカロリーは、100gあたり199kcalで、皮を取り除くと110kcalに下がります。鶏もも肉は皮ありが200kcal、皮なしが116kcalと、こちらも他の肉に比べると低カロリーですが、より低カロリーを求める時はむね肉を使ったほうがいいとになります。
 栄養素を見てみると、鶏むね肉の皮ありは、100g中のたんぱく質19.5g、脂質11.6g。皮なしはたんぱく質22.3g、脂質1.5gになります。ビタミン類が豊富で、特に、ビタミンK(血液凝固や骨の代謝)、ナイアシン(※1)、ビタミンB6(※2)、パントテン酸(※3)が含まれています。
 脂質や糖質を抑える必要があるとき、たんぱく質やビタミンB群が不足しがちですが、鶏むね肉はカロリーを抑えつつこれらを充分に補給できるので、茹でたり蒸したり、照り焼きにしたりと様々な料理法で活用していきたい食材です。

ナイアシン
※1 エネルギー生産に関わる酵素を補助する働き、皮膚や粘膜の健康維持の作用がある。
ビタミンB6
※2 皮膚や粘膜の健康維持、口内炎やにきびなどに効果があるとされる。

パントテン酸
※3 コレステロール、ホルモン、免疫抗体の合成に関わるビタミン。善玉コレステロールを増やすとされる。

鶏むね肉の野菜巻き

【材料】1本分(10~12個分)
鶏むね肉:1枚(300g程度)  いんげん:6本  にんじん:小1本  ゴボウ:1/2本 調味料(砂糖・しょう油・みりん・酒:各小さじ1)  水:50cc  砂糖:大さじ1(調味料外)  油:小さじ1

【作り方】
① 鶏むね肉はフォークで穴を開けておき、観音開きにして、大さじ1の砂糖をまぶしておく。
② ゴボウ、にんじんは巻きやすそうな太さに切り、ゆでておく。いんげんはヘタをとり、同じく下ゆでをする。
③ むね肉で野菜を巻き、タコ糸でしばっていく。
④ フライパンに油をひき、肉を回転させながら焦げ目をつけたら、調味料と水を加えて弱火で煮込む。
⑤ 時々転がしながら、20分ほど煮込む(途中で汁が少なくなったら少量の水を足し蒸し焼きにする)。
⑥ 肉に火が通ったら、汁を飛ばして照り焼き状態にする。
⑦ そのまま充分に冷ましてから切り、盛り付ける。
*おせち料理の1品にも使えます。

くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。

「スポーツのひろば」2018年1・2月号より

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