伝統食材を上手に使って一品を
「一日一粒で医者いらず」と言い伝えられてきた日本の伝統食品の梅干し。その栄養はどのようなものでしょうか。
梅干しが他の食材と異なり、クエン酸やリンゴ酸、コハク酸など、数多くの有機酸が含まれています。また、赤ワインで知られる植物ポリフェノールですが、梅干しにも「梅リグナン」と呼ばれるポリフェノールの一種が豊富に含まれています。これらの成分には強い抗酸化作用が認められています。この他、ビタミンE、カリウム、リン、鉄分、カルシウムなども含まれており、私たちの健康維持に大いに役立つといえます。
とはいえ、梅干しで気になるのは塩分含有量です。昔ながらの梅干しの塩分濃度は22%くらいと言われており、1粒の可食部14gに約3gの食塩が含まれていることになります。最近は減塩梅干しも市販されていますが、腐りにくくするための防腐剤や、旨味を補うためのうま味調味料などが加えられている場合もあります。購入の際は、ラベルなどをよくチェックしてください。
枝豆入り和風ポテトサラダ
作り方(2人分)
【材料】じゃがいも:2個(200g) 大葉:6枚 梅干し:大1個 玉ねぎ:1/4個 むき枝豆:20g マヨネーズ:大さじ3 塩・こしょう:少々 めんつゆ:小さじ1 いりごま:適量
① 玉ねぎは薄くスライスして水にさらし、水気を切っておく。
② 梅干しは種を除き、包丁でたたく。
③ じゃがいもは皮をむき、一口大に切る。
④ じゃがいもを耐熱皿に入れ、ふんわりとラップをかけてレンジ600Wで5分加熱する。(レンジによって過熱状態が変わるので、様子を見て調整してください)
⑤ ジャガイモが熱いうちにフォークやマッシャーなどでつぶし、粗熱をとる。
⑥ ⑤に塩・こしょう、マヨネーズ、めんつゆを入れてよく混ぜ、玉ねぎ、梅干し、枝豆を加える。最後に大葉を手でちぎり入れ、底から返すようにさっくり混ぜ合わせる。
⑦ 器に盛り付け、お好みでいりごまをふる。
*じゃがいもはマッシュ加減により食感が変わります。食感の違いを楽しんでください。
*今回は塩分8%の梅干しを使いました。塩分濃度により梅干しの量を調整してください。
*残り枝豆を使うと火を使わずに作れます。
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。
「スポーツのひろば」2022年7・8月号より