火を使わずにヘルシーな一品を
冬から春に旬を迎えることで知られていたブロッコリーですが、今ではほぼ通年、出まわっています。それは、産地によって種をまく時期や栽培方法、品種が異なるために旬の時期に違いが出ることにより可能となりました。例えば、収穫量第1位の北海道は6~10月が旬、愛知・群馬は11~2月に旬を迎え、埼玉では4~5月と11~2月が旬です。これを産地リレーと呼ぶようです。
緑黄色野菜の代表格のブロッコリーですが、食べているのはつぼみとその茎です。強い抗酸化力を持ち、体内でビタミンAに代わるβカロテン、免疫力を高め肌を美しく整えるビタミンCが豊富です。さらに、ブロッコリーに含まれる辛み成分スルフォラファンはイソチオシアネートの一種で、抗ガンや解毒作用があることで知られています。これらの相乗作用で、生活習慣病対策などにもってこいの野菜と言えますね。茎には、つぼみの部分より多くのビタミンCとβカロテンを含んでいます。外側のかたい部分をそぐなどして、余さず食べましょう。
ブロッコリーとささ身のナムル
作り方(4~5人分)
【材料】ささ身:5本(250g) ブロッコリー:1株(正味300g程度) 料理酒:大さじ2 ごま油:大さじ1 しょうゆ:大さじ1 白いりごま:大さじ1 塩:少々
①耐熱皿にささ身を入れ、塩と料理酒を振り、ふんわりとラップをかけ、電子レンジで600W2分間、加熱する。ラップをかけたまま粗熱をとる。
②ブロッコリーを小房に分け、茎は皮をむいて3センチ程度の縦薄切りにする。耐熱皿に乗せ、分量外ノイズ(大さじ2)を振り、ラップをふんわりかける。電子レンジ600Wで3分程度、ブロッコリーが柔らかくなるまで加熱する。ザルにあげてしっかりと水気を切り、粗熱をとる。
③①のささ身をほぐし、ボウルに入れる。ブロッコリー、ごま油、しょうゆ、いりごまを加えてよく混ぜる。塩で味を調える。
*水溶性で熱に弱いビタミン?は茹でると減少します。ブロッコリーを小房に分け、フライパンに200mlほどの水を入れて強火にかけ、ふたをして3~4分蒸し、あとは余熱で火を通すと減少を少なくできます。
*作り置きにおすすめの今回のレシピは、いつもより分量が多くなっています。
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。
「スポーツのひろば」2022年6月号より