鶏すき鍋|スポーツをする人のための元気が出るごはん〈19〉

一つの鍋で多くの栄養摂取

寒さを感じると、鍋が恋しくなります。鍋は「奉行」がいるほど、それぞれのこだわりが出る料理でもあります。体が温まり、様々な材料を使うことができ、いろいろな栄養が摂れるので、冬にはおすすめの料理です。自分の体調に合わせて、食材を組み合わせるなどして、鍋料理を楽しんでください。
今号では、ボリュームを感じたいので、他の肉に比べると安価な鶏肉を使い、すき焼き風の味にしてみました。卵は好みや健康上での配慮があるかもしれませんが、溶き卵につけて食べると、こくが出ます。
春菊は11月から3月が旬。冬に出回る春菊は、好き嫌いが別れる食材ですが、栄養の観点から見ると、とても優れた栄養成分と効用があることで知られています。春菊の栄養で目立つのは、幸酸化作用があるβカロテンや、皮膚を健康的に維持するビタミンC、骨を作るのに欠かせないカルシウム、赤血球を作るのに必要な鉄や葉酸も含まれています。なお、関西方面では、品種は違いますが「菊菜」と呼ばれることもあるそうです。
今回の鍋には、春菊の他に、低カロリーで良質のたんぱく質を摂れる鶏肉や豆腐、風邪のウイルスへの殺菌作用のある長ねぎも入れていますので、寒い冬には最適です。

鶏すき鍋

【作り方】
材料(1人分)
鶏もも肉:100g 白菜:2~3枚  春菊:50g(5~6本) しめじ:50g  白ネギ:5cm  豆腐:1/4丁  卵(好みで):1個  昆布:10cm×10cm  (ない時は、和風顆粒だし:小さじ1.5)  しょうゆ:大さじ2  砂糖:大さじ2  酒:大さじ1  みりん:大さじ1  水:150cc

①鍋に水と昆布を入れ、6時間程度置く(夜食べるのであれば、朝、浸して冷蔵庫に入れておくと便利です)。
②白菜は洗って水気を切りザク切り、鶏肉、豆腐は一口大に切り、白ネギは斜め薄切り、春菊は食べやすい長さに切る。
③しめじは根元を落として、ほぐす。
④昆布を浸しておいた鍋を中火にかけ、しょうゆ、砂糖、みりんを入れて加熱する。
⑤沸騰したら、白菜、鶏肉、豆腐、しめじを入れて加熱する。
⑥フタをして、再び沸騰したら弱火にして3~5分程度煮る。
⑦春菊と白ネギを加えて、2分ぐらい煮る。
⑧卵を添えて供する。

*春菊は、葉の切れ込み浅い大きな葉の種類はアクが少ないので、サラダなど生でもいただけます。切れ込みが深いものは、香りの強いので鍋の他、てんぷらやごま和え、ゆでて肉料理の付け合わせにできます。

くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。

「スポーツのひろば」2018年12月号より

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