ショウガの炊き込みご飯|スポーツをする人のための元気が出るごはん〈55〉

ショウガで食欲改善!

東南アジア原産のショウガは、日本では古くから栽培され、主に香辛料として利用されてきました。食しているのは根茎部分ですが、葉付きのまま食べることもあります。

ショウガの爽やかな辛みは、ジンゲロールという成分。生のショウガに含まれるジンゲロールは乾燥や加熱によって脱水が起こり、ショウガオールに変化します。いずれも血行促進作用があり、冷え症の改善や代謝向上などの効果があります。また、殺菌力が強いので、熱い時期に食べ物が痛むのを防ぐ作用も期待できます。香りはジンギベレンという精油成分で、健胃や食欲増進、解毒、疲労回復などの効果を発揮します。

食欲不振やのどの痛みなど、民間療法に利用されてきたのもうなずけます。

三つ葉ですが、葉には抗酸化作用があるβカロテンや骨の形成にかかわるビタミンK、高血圧予防作用があるカリウムなどが含まれます。香り成分はイライラを鎮めたり、食欲を増進などの作用がある精油が含まれます。

ショウガの炊き込みご飯

作り方(2合分)
【材料】米:2合 ショウガ:25g しょうゆ:小さじ2 酒:大さじ1 昆布(あれば):5㎝幅10センチ 三つ葉:1~2本

① 米はよく洗い、ザルにあげておく。しょうがはせん切りに、三つ葉は葉を飾り用にとりおき、茎はざく切りにする。
② 炊飯器に米としょうが、しょうゆ、酒を入れざっと混ぜ、昆布をのせてから炊飯器の目盛り通りに水を入れ、炊く。
③ 炊きあがったらよく混ぜ、三つ葉の茎を混ぜる。
④ 茶碗に盛り、三つ葉の葉を飾る。

*今回はひねショウガを使いましたが、新ショウガを使うと辛みが弱くなります。新ショウガと根ショウガの違いは、収穫後すぐに出回るのが新ショウガで、収穫後ねかせてから出荷するのがひねショウガです。初夏に出回る新ショウガはハウス栽培で、路地物は9月ごろから収穫されます。
*今回はシンプルにショウガと三つ葉だけで炊きましたが、油揚げやえのき茸、豚や鶏のひき肉などを加えても、また違った味が楽しめます。豚ひき肉を入れる場合は、ひき肉にしょうゆとみりん、ごま油などで下味をつけると味により深みが増します。

くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。

「スポーツのひろば」2022年9月号より

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