集中力アップのために(脳へのエネルギー補給)
春は新しい環境や新しいことに挑戦する方も多く、やる気や集中力がとても大切な時期です。しかし、緊張や疲れからストレスがたまり、睡眠不足を起こしたりいらいらしたり、また気候のせいもあり、うまく集中できないことが少なくありません。
高い集中力を保つには、脳の唯一の栄養源である糖質を意識して摂取し、体内の血糖値を常に一定に保つ必要があります。栄養素の吸収速度は食品によって異なりますので、消化の早いものと遅いものを組み合わせてバランスをとりましょう。
集中力や記憶力の低下は、脳内の神経伝達物質が不足すると起こります。大豆食品や卵黄に多く含まれている脂質「レシチン」は、神経伝達物質の材料となり、集中力の安定化に役立ちます。
また、脳も酷使すると疲労物質がたまります。この疲労物質を溜めないためには、アミノ酸(たんぱく質)の存在が欠かせません。特に、脳の過剰な疲労物質の生成を防ぐ3種のアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)はBCAAと呼ばれ、脳内に疲労物質の原料となるトリプトファンが過剰に流れ込もうとするのを防いでくれます。さんまやカツオ、肉類などをはじめ卵や牛乳・乳製品などに多く含まれています。ご飯やパンからもBACCを補給できるので、食事からのBACC補給は、毎食「主食・主菜・副菜」をそろえて食べること!がポイントになりそうです。
今号はレシチン、BCAAを意識した、朝食に使えるサンドイッチ2種類です。
《納豆サンドイッチ》
材料 マフィン:1個 納豆:40g スライスチーズ:1枚 バター・あさつき・しょう油・マスタード・アーモンドスライス:各適量
【作り方】
①マフィンにバターを塗る。②あさつきは小口切りにする。③納豆とあさつき、マスタード、しょう油を混ぜてマフィンにのせ、その上にチーズをのせる。アーモンドスライスをちらす。④トースターで焼いて出来上がり。
《卵焼きサンド》
①マフィンにバターを塗る。②卵を溶き、砂糖、しょう油を加えてよく混ぜる。②フライパンを熱し、油を加えてフライパンにならす。③溶いた卵を一気に入れ、大きくかき混ぜながら焼く。④マフィンにレタスを敷き、卵焼きをのせて出来上がり。
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。
「スポーツのひろば」2018年3月号より