ささみのもっちりあんかけ|スポーツをする人のための元気が出るごはん〈76〉

ランナーの食事

マラソンなどの長距離レースでは、持久力が勝敗を決める一つの要素となります。持久力の決め手は、運動時のエネルギー源となる筋肉中のグリコーゲン(糖質)の貯蔵量が高いことです。しかし、グリコーゲンは、もう一つのエネルギー源である脂質と違って、体内で貯蓄できる量に限界があります。

トレーニングやレースで消耗した分は、食事で補充しなければ回復はしません。「走れる体」をつくるためには、毎日3回の食事を規則正しく、バランスよくとることが大原則です。この原則を踏まえたうえで、その日のトレーニング内容などによって、糖質の量を増減させる工夫をしていきましょう。

お餅は、アスリートの捕食としてよく登場します。餅はご飯に比べて消化が早いため、グリコーゲンの貯蔵が減少した、特に持久力を高めるトレーニング後に食べる食品として適しています。また、消化がよいため、レース前に食べる食品としても適しています。注意したいのは、白米に比べて水分が飛んでいるため食べやすく、食べ過ぎになりやすいことです。

ささみのもっちりあんかけ

CH2

材料(2人分)
鶏ささみ:4本  角餅:3個(約150g)  しょうゆ・酒:適量  人参:20g  しめじ:20g  しいたけ:2枚  白菜:40g
小松菜:20g  しょうが:少々  水:1.5カップ  和風だし:小さじ1/2  レモン:1/2個  塩:小さじ1/2
片栗粉:大さじ1/2  大根おろし:適量  みず菜:20g

作り方
①ささみは筋をとり、観音開きにして薄く広げ、酒をふっておく。
②餅は縦長に切り焼いた後、しょうゆと絡める。
③人参は短冊に切り、しめじは小房に分け、しいたけは薄く切り、白菜と小松菜はザク切りにする。しょうがは千切りにする。
④鍋に分量の水を沸かし、出し、しょうがを入れ、人参、しめじ、しいたけ、白菜の順に加えて煮る。火が通ったら小松菜を加える。小松菜に火が通ったら、塩を加え、最後にレモン汁を加えて味を調える。
⑤水溶き片栗粉(水は分量外)でとろみをつける。
⑥ささみの水分をふき取り、広げて餅を巻いていく(餅がはみ出さないように注意)。
⑦テフロン加工のフライパンで、③の巻き終わりを下にして入れ、少したったら転がしながら焼く。
⑧⑦を皿に盛り、⑤をかける。最後にレモンの皮のすりおろしと大根おろし、みず菜を飾る。 

「スポーツのひろば」2024年6月号より

くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。

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