とうふと鶏肉の蒸し煮|スポーツをする人のための元気が出るごはん〈50〉

蒸し器を使わず蒸し料理

3月の声が聞こえると暖かく感じられる日が多くが、冷え込んで温かい食べ物が恋しくなる日もあります。そんな時には、簡単にできて、冷蔵庫に余っている食材でも作れる「蒸し煮」はいかがですか?

わが家には蒸し器がないから無理、とあきらめないでください。今号では、蒸し器を使わずに作る方法を紹介します。この方法はほかの蒸し煮でも使えます。わが家では、豚バラと野菜の蒸し煮などを使っています。

良質なたんぱく質を含む豆腐と鶏肉、抗菌作用や発汗作用があるネギ、コレステロール値を下げるエリタデニンを含むしいたけを使った蒸し煮は、おいしいだけでなく栄養的にも安心できますね。お豆腐に鶏の旨味がプラスされ、よりおいしくなります。だしはご飯にかけてもおいしいそうです。

この料理は、「京のおばんざい」のひとつとして紹介されています。身近な食材生かしつつ、バラエティー豊かに料理を味わう京都の台所の知恵を感じます。

とうふと鶏肉の蒸し煮

作り方(2人分)

【材料】鶏もも肉:300g(下味用:塩小さじ1/2 酒小さじ1) 絹ごし豆腐:1丁(約350g) しいたけ:2枚 ねぎ:1/2本 
酒:大さじ1 A〈水:大さじ1 しょうゆ:大さじ1 酢:小さじ1 柑橘果汁(ゆずやスダチ、レモンなど):小さじ1 かつお節:1.5g(およそ2つまみ)〉 七味唐辛子・ゆずコショウ:各適宜

①鶏肉は余分な脂を取り除いて一口大に切り、下味をもみ込む。
②とうふは6等分に切り、長ねぎは幅1㎝の斜め切り、しいたけは1枚を4等分のそぎ切りにする。
③深めのフライパンに水を入れ、キッチンペーパーやガーゼを敷き、その上に小皿をのせ台にする。火をつけ、蒸気が立つ程度に温めておく。
④Aを小鉢などの耐熱の器に入れて、深めの耐熱皿の中心に置き、その周りに、豆腐、鶏肉、長ネギ、しいたけをのせて、酒を振りかける。
⑤③の小皿の上に乗せふたをし、軽く蒸気が出る程度の火加減で、約10分蒸す。
⑥器にだしと具材を盛り、好みで七味唐辛子やゆずコショウをつけて食べる。
*ほかの食材でも楽しんでください。

くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。

「スポーツのひろば」2022年3月号より

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