野菜嫌いの人のスポーツ後の疲労回復
「スポーツ後の疲労回復のために、野菜ジュース以外の方法は?」という質問をいただきました。
長時間の試合やトレーニングを行うと、肝臓と脳に蓄積されていたグリコーゲンが使われ、”ガス欠”の状態が起こり、ガス欠のまま運動を続けると、グリコーゲンが枯渇し疲労感が増大します。この状態を回復するためには、トレーニング量に見合った質・量の食事を補給する必要です。スポーツ後は、ご飯やパン、麺類などの糖質をできるだけ2時間以内に摂り、筋グリコーゲンを回復させることがポイントです。
同時に、必要な栄養素がビタミンB1です。ビタミンB1(豚肉、緑黄色野菜、牛乳、大豆・豆製品など)は糖質のエネルギー代謝をよくする働きがあり、「疲労回復ビタミン」とよばれています。また、ビタミンB1の吸収を促進する働きのあるニンニクやネギ、ショウガを一緒に摂れば効果的です。
すぐに食事が摂れない場合、補食としておにぎりやカステラ、100%オレンジジュースやバナナなどを摂るのがいいでしょう。スポーツ後は、野菜ジュースにこだわらず、糖質とビタミンB1を含む食品を意識しましょう。
酸辣湯(さんらーたん)
作り方
【材料(2人分)】米酢:大さじ1
豚肉(しゃぶしゃぶ用):100g 長ねぎ:10cm にんにく:1/2かけ A(湯:300ml 酒:大さじ1) 塩:少々 こしょう:適量 溶き卵:1/2個分
①豚肉は一口大、長ねぎは縦4つ割りにしてから5mm幅の小口切り、ニンニクはみじん切りにする。②鍋にAを入れ中火で煮立てる。豚肉を加えて火を通し、アクを取る。ねぎとにんにくを加えて塩で味を整え、こしょうをたっぷりふる。③卵を流し入れ、ふんわりと浮いてきたら火を止め酢を加える。
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。
「スポーツのひろば」2018年5月号より