食材の組み合わせで疲労回復
風薫るさわやかな5月。と言いたいところですが、近年は地球温暖化の影響か、季節が早送りされている感があります。食卓には旬のものをのせ、季節を感じたいものです。
今号の主な材料は、新玉ねぎと豚肉です。
玉ねぎを切った時のツンとした臭いと辛みは、硫黄化合物の硫化アリルによります。抗酸化作用があり、ビタミンB1との結合で疲労回復効果が期待できます。
玉ねぎには、ビタミンやミネラル類は多くは含まれませんが、ポリフェノール類を含んでいるのが特徴で、血栓を予防し、コレステロール値を下げる効果が期待されます。
また、玉ねぎを加熱すると甘みが出るのは、加熱により硫化アリルが揮発・分解し、主成分の糖類の甘みが引き立ってくるためです。ビタミンB1の含有が食品トップクラスの豚肉と玉ねぎを組み合わせることで、疲労回復効果が期待できます。
新玉ねぎの肉巻きレンジ蒸し
作り方
【材料】(2人分)
新玉ねぎ:1個 豚バラ肉薄切り(長さがあるもの):100g 塩・こしょう:少々 小麦粉:適量
みそだれ【みりん:小さじ1 みそ:大さじ1.5 すりおろしにんにく:小さじ1/2】 スライスチーズ:1枚
① 豚バラ肉に塩、こしょう、小麦粉をふっておく。
② 新玉ねぎは皮をむき、縦半分に切って、中身の1/3をくり抜く。くり抜いた部分はみじん切りにしておく。
③ ボウルにみそだれの材料と玉ねぎのみじん切りを入れてよく混ぜ合わせ、くり抜いた部分に詰めて閉じる。
④ 豚バラ肉を放射線状に重ねて広げ、その上に③をのせ、包み込むように巻きつける。
⑤ ④をラップで包み、耐熱容器にのせて、600Wのレンジで5分加熱する。
⑥ 器に盛り付け、玉ねぎが熱いうちにスライスチーズをのせる。
*新玉ねぎの大きさに合わせ、レンジでの加熱時間は調整してください。
*新玉ねぎは傷みやすいので、冷蔵庫の野菜室へ。早めに使い切りましょう。
「スポーツのひろば」2024年5月号より
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。