富山 戸出七夕と旧北陸道(上使街道)を散策|ウォーキング日本縦断〈123〉

寿永からの歴史を紡ぐ

富山から金沢へ通じる旧北陸道(上使街道)は、富山県西部を流れる庄川の作った扇状地の扇端(湧水帯)を通る道です。この道は江戸初期までは北陸道の主道であり、幕府の巡検使が通る上使街道でした。中世から重要な道で、木曾義仲も豊臣秀吉もこの道を通ったとか。

現在でもメインストリートとなっています。この道に4百本の七夕飾りがアーチをかけ、夜には提灯に明かりが灯り、幻想的な雰囲気を醸し出し、「日本一美しい七夕まつり」とも言われています。日本の3大七夕と言えば、仙台、平塚、一宮(愛知)ですが。

戸出(といで)コミュニティーセンターをスタート。巴御前が義仲を馬もろとも投げ飛ばし、その馬が引っ掛かったという戸出公園の「こまつなぎの松」を見て、JR戸出駅に出ます。駅は明治30年の開業で日本海側では有数の古い駅舎で、味のある字体の手書きの駅名の扁額が静かにかかっています。

また、コミュニティーセンターの周囲には、戸出御旅屋の門(1642年)建造、前田利家を弔うために高野山からもらい受けたという高野槙(こうやまき)樹齢約380年に戻って、戸出騒動(1878年)の舞台で十村役の河合家の菩提寺の永安寺や大理石つくりの鳥居の戸出野神社に参拝しました。戸出大仏(1867年)建立の阿弥陀如来像に詣でました。

義仲(寿永)秀吉(天正)利家(慶長)そして今(令和)800年を超える歴史の扉を開けてゆっくり歩きましょう。全行程6200歩、3.8kmでした。

「スポーツのひろば」2023年10月号より

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