バスケのシュートは1本で2点カウントされるのはなぜ?|SPORTS×TOPICS

19世紀末にバスケットボールが始まった頃、シュート(リングにボールが入る)は1点でした。ただ当初のルールは「ボールがコートの外に出ると、最初にそのボールを保持したプレイヤーがボールをコートにスローインする」ことになっていました。

だからボールがコート外に出ると、両チームのプレイヤーが先を争ってボールを取りにいく。そのため、ファウル(反則)が非常に多くなってしまいました。

そこで「どちらかのチームが連続で3回ファウルをすると、相手チームに1点与える」というルールができました。つまりシュート=1点、ファウルが連続3回=1点です。

ところが、シュートよりファウルの得点で試合が決まってしまうこともありました。それを防ぐために、1ゴール(1シュート)=3点、1ファウル=1点としました。しかしこの自動的に加算されるファウルの得点が不評でした。

そこでファウルに対するフリースロー(※)が導入されたのです。ちなみに、フリースローができたとき、シュート成功をフィールドゴールと呼ぶようになり、1895年フィールドゴール(1シュート)=2点、フリースロー=1点という現在の形になったのです。

3ポイントシュートは…?

余談ですが、3ポイントシュートが導入されたのは1984年6月ミュンヘンで開催された第12回世界総会。この頃のバスケットボールは3ポイントが存在しませんでした。

どれだけ遠くからシュートを決めても2点は2点。つまり確率の高いゴール下のシュートが重宝されたのです。要は身長の高い選手の独壇場でした。

「プレイヤーのシュート能力を発揮させ、体格の違いから生ずる有利・不利を少しでも解消できないか」と考えたFIBA(国際バスケットボール連盟)技術委員会は3ポイントシュート導入に踏み切りました。これによりバスケットボールはよりスピーディーなスポーツになったのです。

※フリースロー…攻撃側がシュート時にファウルを受けたとき、ノーマークで打つことができるボーナスシュート。

1891年 ネイスミスがバスケットボールを考案
1895年 1シュートは2点、フリースローは1点に
1897年 1チーム5人制に
1908年 ダブルドリブル禁止
1923年 フリースローする選手の指名禁止
1932年 ボールを保持したチームは10秒以内にフロントコートにボールを進めなければならない(現在は8秒)
1937年 ゴール後のジャンプボールの廃止
1984年 3ポイントシュートの導入

「スポーツのひろば」2013年5月号より

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