アーティスティックスイミングに男子選手が参加する|SPORTS×TOPICS

アーティスティックスイミングは、近ごろ変化の多い種目です。国際水泳連盟(FINA)が「シンクロナイズドスイミング」から「アーティスティックスイミング」へと名称を変えたのは、2017年の7月でした。

「シンクロナイズド」は同調を意味しますが、一人で行うソロもあるのに、同調は変ですね。採点は演技の芸術性を求めていました。そのため芸術性を競う種目に相応しい「アーティスティックスイミング」に変えられたのです。日本水泳連盟(JASF)も、2018年4月から種目名を変更しました。

また、国際水泳連盟主催の2015年世界選手権で、男女混合デュエットが新種目として採用されました。デュエットに男子選手が参加できるようになったのです。今年2023年7月に福岡で行われる世界水泳選手権では、佐藤陽太郎選手が男子ソロ、混合デュエット、チームの3種目に出場する予定です。

オリンピックを主宰するIOCも、男女平等を実現するという趣旨で、男女の参加者数を同じにする方向を目指してきました。2024年のパリ五輪では、アーティスティックスイミングのチーム種目で、1チーム8人のうち、最大2人まで男子選手が加わることが承認されました(2022年12月)。

アーティスティックスイミングの歴史を遡ってみると、イギリスの「ウォーターバレエ」に行き着きます。当時のウォーターバレエは男性によって行われていたので、男子参加は里帰りのようなもので、驚くほどの出来事ではありません。

〈参考〉大修館書店編集部 (編)「観るまえに読む 大修館スポーツルール2022」(大修館書店)2022年

「スポーツのひろば」2023年7・8月号より

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