体ポカポカレシピ
猛暑を乗り切り、ホッとする間もなく、肌寒さを感じる季節となります。
体の冷えは、だるさに始まり、頭痛や肩こりなど、さまざまな不調を招きます。主な原因は、自律神経の乱れ。自律神経が乱れると血液循環が悪くなり、冷えを感じるとともに、体の隅々まで栄養や酸素が届かなくなり、代謝が妨げられ前進の機能の低下につながります。血行を促進する食品として、しょうがや香辛料、アボガドなどがあげられます。こうした食品を摂り、体を温めて循環をよくしていきましょう。
今月のレシピで使われるのは、しょうがと里芋、牛ひき肉です。
古くから生薬として重宝されてきたしょうがに含まれる辛み成分・ジンゲロールとショウガオールは、血流を促し、血液を全身に届けることで、体全体をポカポカに温めます。また、どちらの成分も殺菌力と新陳代謝作用を持ち、胃腸の消化吸収をサポートします。
里芋には、カリウムが含まれ、塩分調整を促し、血液の循環を活発にします。
牛肉に含まれる豊富な鉄は、血液のヘモグロビンの構成成分となって、脳や体に酸素をしっかり供給します。
しょうがと里芋、牛肉をあわせて摂ることで、体の発汗、保温効果の高まりなどが期待できます。
しょうが入り里芋サラダ
【作り方】
材料(2人分)
しょうが:50g 里芋:3個(250g) 牛ひき肉:50g しょうゆ:小さじ2 砂糖:小さじ1 酢:大さじ2 オリーブオイル:大さじ1 万能ネギ:大さじ2(2本弱)
①里芋は皮をむいて大きめに切り、酢少々(分量外)を加えた湯で、やわらかくなるまで茹でる。茹で上がったらぬめりを洗い落として水気を切り、熱いうちにつぶす。
②しょうがは細切りにする。万能ネギは小口切りにする。
③鍋に牛ひき肉を入れ、しょうゆ、砂糖を加え、よく混ぜる。鍋を中火にかけ、混ぜながら火を通し、ポロポロになったらしょうがを加え、軽く火を通す。
④つぶして里芋に、③を加えてよく混ぜ、粗熱が取れたら、酢、オリーブオイル、万能ネギを加え混ぜる。
*しょうがの辛み成分は、皮の近くにあります。皮ごと使うことで、効果がアップします。また、ジンゲロールは細かく刻んだり、すりつぶしたりすることで効率よく摂れます。ショウガオールは、過熱することで効果が現れます。
くわな・れいこ 料理研究家。女子栄養大学で実践栄養学を学ぶ。新日本スポーツ連盟東京ランニングクラブ所属。
「スポーツのひろば」2018年11月号より