散走読本 ―自転車の新しい楽しみ方|スポーツ本REVIEW

自転車でほっこりタイム

「散走」とは、散歩の「散」に、自転車で走るの「走」で自転車に関係する新しい概念(本書より)だという。

散走読本―自転車の新しい楽しみ方LIFE CREATION SPACE OVE(編) (株)木楽舎(2014年)1000円+税

『つまり散走は、自転車という道具を用いながら、自転車に乗ること自体「を」目的にするのではなく、自転車「で」何か他のことを楽しむという、ある意味で贅沢なアクティビティといえます。』(本書より)

平たく言えば自転車で散歩をするということ。ランニングが給水所で出されるスイカを楽しみにしたり、スイーツを食べながら完走する大会が人気を博しているように何か付加価値をつけてスポーツを楽しもうという発想だ。

カラー写真満載で読むというより目で楽しんで、やってみようかなと思わせる本。
「体力や技量とは無関係にマイペースで行われる散走には、ピークというものがありません。そしてさらに重要なのは、それまで人生で重ねてきた経験がさまざまな発見をうながすということです。」

なるほど、年を重ねることが楽しみに繋がるというオジサン族には励みになる言葉だ。急がないことがポイントで、時速15㎞のスピードで「見えるもの」「見えること」を楽しむ。

この本には、コースガイドというようなものは一切載っていない。あくまでも「散走」を楽しむためのコツを伝えようとする本。私も定年後の楽しみのためにクロスバイクを購入した。春には郷土の寺巡りから始めようか…。(小林一美)

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