進化型野球「ベースボール5(ファイブ)」とは?|SPORTS×TOPICS

最近、少人数でどこでも手軽にできるスポーツが色々考案されていますね。例えば若者に人気があるバスケットボールでは3on3、ラグビーでは本来15人制だったものが7人制に、サッカーでは5人の選手が競うフットサル、バレーボールでは二人の選手がアタック・レシーブを行うビーチバレー等々。昔懐かしい三角ベースボールはちょっと違いますが…。

野球・ソフトボールは、2024パリ五輪では正式種目から外れてしまい(2028年ロス五輪で復帰)、危機感を持った世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、2018年に5人制の「ベースボール5(ファイブ)」を考案しました。欧州での認知度アップと若者への普及が狙いで、バットを使わず、投手もいない「手打ち野球」のような競技です。

ルールはいたって簡単。打者は自分でトスした球を手で打つ。柔らかいゴムボールを使うため、グラブも使わない。打球は内野でワンバウンドさせる必要があり、本塁打はなし(フェンス越えの打球はアウト!)。5イニング制で試合時間は短く、野球が五輪採用時に問題視されたテレビ放送にも適しているとのこと。

野球は道具に多額の費用が必要なのでその点が途上国を含めた世界的普及の妨げになりますが、この新競技にはその心配がありません。フィールドは18m四方の正方形。立派な球場を作らなくてもゲーム可能となります。

ベースボール型競技の普及に、この5人制が起爆剤となるか? ちなみに2026年ダカール(セネガル)で開催されるユースオリンピックでは、ベースボール5が公式種目として採用され、2024年1月には「第1回ベースボール5日本選手権」が横浜で開催されるそうです。(ひろば編集委員・園川峰紀)

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