デカスロン|スポーツ漫画道場

デカスロン(小学館文庫)
作・山田芳裕 掲載『週刊ヤングサンデー』小学館 1992~1999年

デカスロンとは

陸上競技の十種競技のこと。走(100m、400m、1500m)、跳(走り幅跳び、走り高跳び、棒高跳び)、投(砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ)の10種目の総合得点で順位が決まる。

主人公は新潟で、父親の牛乳店を手伝いながら競技を続ける風見万吉。いきなりの日本選手権で日本人初の8千点台で優勝してしまう(ここら辺はマンガ的であるが)。

エリートではなく、ドン臭いがポジティブに競技する姿勢が共感を呼ぶ。20年近く前に刊行された本なので、編集部の人に苦労して手に入れてもらって10巻を読破したが、そのほとんどが試合シーン。ライバル2人も個性的で万吉との争いが時には真剣に、時にはマンガチックに描かれていて読み手をあきさせない。

十種競技はキング・オブ・アスリートと呼ばれ、ヨーロッパでは人気が高いが、日本では知名度は低い。このマンガで少しでもその種目の魅力を知ってもらえたら幸いだ。(小林一美)

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