作・西山優里子
掲載『週刊少年マガジン』(講談社)
1994年~1999年
偶然再会した幼馴染みの女の子に導かれ、主人公・成瀬徹が出会ったのがストリートバスケだった。ストリートバスケ界の英雄・シュウとの1on1ゲームに挑んだ成瀬は、まさかの勝利を収める。
これまで何も取り柄がなかった成瀬だが、このゲームで強靭なジャンプ力を開花させ、それを武器にバスケットにのめり込んで行くのだった。
ストリートバスケの大会から始まり、その後は舞台を高校の部活動に移して成瀬の奮闘ぶりが描かれている。人生で初めて誇れる物を手に入れた成瀬。バスケットへの熱い情熱で周りを動かし、何度も奇跡を起こしながら、ストリート時代の相棒・澤村正博らと共に高校バスケの頂点を目指してゆく。
多くのライバルとの出会い、その度に選手としてだけではなく人間としても成長を見せる成瀬の姿は読みごたえがある。試合の描写も細かく、バスケットならではのスピーディさと臨場感を味わいながら楽しめる作品だ。(山口優希)