ヒロイン!|スポーツは映画とともに

1998年製作/100分/日本
「社会や人間の成長への影響を感じさせる」バレーボール映画

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大阪の下町で酒屋を営み、女手ひとつで娘を育てながら懸命に働く女性・浜崎百合子。ところが近日、商店街ではスーパーの台頭など嫌がらせのような事態が相次ぎ、その背後に近隣スーパーの社長夫人・長峰紀子の存在が浮かび上がる。百合子は事態を打開するため、紀子が率いるママさんバレーボールチームとの対決を提案、商店街住人による寄せ集めの仲間と共に、バレーボールを通じて立場や価値観の異なる女性たちが結束していく。

商売敵同士の対立を軸に、シングルマザーたちがママさんバレーに挑む姿を描いたコメディ。本作が製作された時期は、まだ戦後、日本女子バレーが世界に君臨し社会的な存在感を保っていた頃と重なっており、本作でも競技は「生活に根差した身近なもの」として描かれる。地域や家庭、世代を超えたつながりが回復していく過程にフォーカスされ、競技が人間関係を再構築する媒介となっていた時代の空気を軽やかに映し出している。

「スポーツのひろば」2026年3月号より

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