テニスプレイヤーの視点から見えるサスペンス映画
アイルランド出身のプロテニス選手クリスは、アスリート生活に限界を感じロンドンのテニスクラブでコーチ職に就く。ある時彼はハンサムな上流階級のトムと親しくなり、その妹クロエと付き合うようになる。
ところがクリスは同じころ知り合ったトムのフィアンセ・ノラにも強く惹かれる。やがてクリスはクロエと結婚、ノラはトムと離別し彼らの目の前から姿を消す。ところがある日クリスは偶然街中でノラと再会をしてしまい、運命の歯車を大きく狂わせていく…
「アニー・ホール」「マンハッタン」のウッディ・アレンが作り上げたラブ・サスペンス。「見知らぬ乗客」とは異なり、主人公を「テニスは自身の野望のための道具とする男」というネガティブなイメージで描いている。
ラストのスリリングな展開はまさにテニスのゲームにおける「マッチポイント」の緊張感を沸き起こすものとなっている。その一方で野望を叶えようとするクリスの末路は、果たして「勝利」なのか?などと深いテーマ性を感じさせる作品でもある。
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