
原題:Foxcatcher
マネジメントの影響力を感じさせる映画
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レスリング選手マーク・シュルツは、ロサンゼルス五輪で金メダルを獲得したにもかかわらず不遇の扱いを受け、悶々としていた。ある日デュポン財閥のジョンから、新たな五輪メダル獲得を目指すチーム「フォックスキャッチャー」に誘われる。
高待遇が得られる絶好のチャンスに飛びついたマーク。だが彼の競技への思いを超えるジョンの、異常とも思えるレスリングへの執念に戸惑いをおぼえていく。
1996年のアメリカで発生したデュポン財閥の御曹司による「レスリング五輪金メダリスト射殺事件」を映像化したサスペンスドラマ。物語の重要な点は、マネジメント自身の思いと選手の思い、そのバランスを見る視点にある。
物語ではマネジメントの行き過ぎた競技への思いが悲劇を生むが、その罪は罰せられるべきである。一方で彼の思いを全否定することは難しく、マネジメント自体の課題を感じさせる。