スキージャンプはなぜ上川町と下川町なの?

女子スキージャンプのW杯で高梨沙羅が53回優勝し、男女を通じた優勝回数で単独トップに立とうとしています。あの鳥人と呼ばれたニッカネン(フィンランド)の46回をすでに超えて、シュリーレンツァウアーの53回に並びました。

その高梨沙羅の出身地が北海道の上川町だと知っていましたか? 解説でおなじみの原田雅彦(長野五輪で金メダル)も上川町の出身です。そして今シーズンW杯札幌大会で高梨を抑えて優勝した伊藤有希は、一字違いの下川町の出身で、あのレジェンド葛西紀明も同じ町から出ています。そもそも上川町と下川町ってどこ? どうしてスキージャンプの選手がたくさん出てくるのって、疑問に思いませんか?

北海道の地図で場所を確認してください。真ん中よりちょっと北で、道北地方に属しています。北海道の中心を南北に山脈が走っていて、その西側(日本海側)は豪雪地帯です。上川町も下川町もその豪雪地帯にあり、スキージャンプに最適の自然環境があります。下川町には4つのジャンプ台があります。

さらに良い選手が生まれ育つ大事な条件は、ジャンプ少年団があって、経験豊富な指導者がいることです。女子スキージャンプには、北海道出身の山田いずみという憧れの先輩がいました。葛西紀明と伊藤有希は土屋ホームという住宅メーカーに所属していますが、企業のサポートも見逃せません。ジャンプに適した環境に加えて、憧れの選手が身近にいて、選手を育てる少年団があり、企業の支援もある、だからスキージャンプ選手の出身地は上川町であり、下川町なのです。(ひろば編集委員・西條晃)

「スポーツのひろば」2017年4月号より