スポーツ愛好者のためのキネシオテーピング講座 ①

薬がついていないのになぜ効くの?

 「痛みは少しあるけれど怪我は回復してきたから練習を再開したい、試合もだんだん近づいてきたし?、でも練習や試合で動かすとまた悪くなるのでは?」
 こんなふうに悩んだことはありませんか? もし痛みを抑えながら練習ができて、練習しながら怪我や疲労が回復していくなら、どんなに良いでしょう。

 また怪我や痛みがあるとその場所を庇うので、他の場所が疲労したり、新たな怪我につながったりします。練習をしながら回復させ、怪我や疲労の予防までしてしまう、そんな欲張りな注文をかなえる方法があるのです。キネシオテーピングという伸縮性のあるテープを使い、効果的なテーピングの方法を学べば、あなたにもそれが可能になります。

キネシオテーピングの効果

 テーピングといってもいろいろな種類があります。ここではキネシオテープとその効果を取り上げます。

A 痛みを抑える
 「手当て」という言葉に象徴されるように、痛みを感じている痛点の上に手を当ててやさしく覆うことです。
 皮膚と同じ伸縮率の柔らかいテープであれば、「母の手」のような手当てと安心感を得ることができるでしょう。

B ケガや故障の回復
 キネシオテープの使用前・使用後の模式図(図1)のように、ゆるく貼ったテープによって、皮膚とその下の皮下組織の間に隙間ができ、毛細リンパ液の循環が良くなり、自然治癒力を高めることができます。

C 機能回復とマッサージ効果
 このテープは皮膚や筋肉と同じ伸縮率を持っているので、動くことで故障箇所をマッサージすることになります。硬くなった筋肉を元に戻したり、弱っている筋力を元の状態に戻す効果があります。こうしてケガや故障した筋肉・靭帯を回復させてくれるのです。

D 関節のズレを正す
 筋肉・腱・靭帯の動きに合うように貼ることができると、関節のズレを正すことができます。故障の回復もできるし、故障したくない箇所に予め貼っておけば、予防効果も期待できます。

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