最新のサーフィンは浮き上がって飛ぶように進む

 サーフィンは水面にボードを浮かせて、波が砕ける(ブレイクする)力を推進力にしていました。ところが最新のサーフィンは、人もボードも水面から空中へ浮き上がり、まるで飛ぶように高速で進んで行きます。波に乗る前は、これまでと同じようにボードを水面に浮かせて波に向かっていきますが、波に乗ってスピードが出ると、人もボードも水面を離れて浮き上がり、まるで跳ぶような高速走行に移ります。

 この新しいサーフィンは、ハイドロフォイル・サーフィンと言います。ハイドロフォイルとは、水中翼という意味です。

 ボードが浮き上がる原理は水中翼船と同じで、飛行機の翼のような小型の水中翼がボードの下についていて、スピードが出ると人もボードも水面から浮き上がる仕組みになっています。スピードが落ちてくると、上から踏み込むような動作をして再びスピードを上げながら、次の波をとらえにいきます。

 ただ問題点も指摘されていますし、怪我人もでています。高速で飛ぶように進むので、ぶつかれば大事故につながります。ですから、従来のサーファーがいない場所で、ハイドロフォイル・サーフィンをするなど、危険回避のための「住みわけ」が必要になってくるでしょう。
(「ひろば」編集長・西條晃)

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