スポーツをする人のための腰痛対策〈5〉

日常の姿勢が原因の腰痛と対策(つづき)

うつ伏せになる場所があれば、マッケンジー体操(ニュージーランドの理学療法士ロビン・マッケンジーさんが考案した体操)が効果的です。まず、「肘立て体操」は、うつ伏せの姿勢から肘をついて上半身を起こし、背中を反らせます(図7)。

エジプトのスフィンクスに似ているので、ヨガでは「スフィンクスのポーズ」と言います。この姿勢を保持しますが、保持する時間は10秒から2分間くらいまで、自分の体調に合わせて行います。一日に6〜10回ほど繰り返してください。

もう少し反れるようになってきたら、「上体反らし体操」で背中の反りを強くします(図8)。肩から腰にかけて柔らかく湾曲するように反らすのがポイントです。

腕立て伏せではないので、背中が板のようにまっすぐでは意味がありません。大事なのは背中が湾曲することです。肩よりやや前に手を突いてもかまいませんから、背中が湾曲するように反ってください。ヨガでは「コブラのポーズ」と言います。

「肘立て体操」や「上体反らし体操」が終わったら、その後でリラックスのポーズを入れます。膝を開いて四つん這いになり、両手を前に伸ばします。息を吐きながら背中を伸ばしてリラックスします。ヨガでは「チャイルドポーズ」と言います(図9)。

昔は腰痛になったら、エビのように体を前屈して、後ろへ反るのは厳禁、できるだけ安静にして寝ているのが常識とされていました。しかし、今は違います。腰痛があってもできるだけ体を動かし、ふだん通りに日常生活をするよう勧められます。血流を良くしてコリや痛みを減らし、ストレッチで体を柔軟にし、「動ける柔らかい身体」を目指しましょう。

<参考文献・資料>
日本整形外科学会・日本腰痛学会監修「腰痛診療ガイドライン2012」南江堂(2012年)
「労災病院等医療研究普及サイト」のホームページ(松平浩先生監修の書籍・資料)